ここ最近、冷凍食品の需要が高まっています。
2021年前後のコロナ禍による巣篭もり消費では、スーパーマーケットにおける冷凍食品も特需の影響を受けました。
最近は外出需要も回復してきていますが、それでも冷凍食品の需要は衰えていません。
この記事では、冷凍食品が人気の理由、種類や現状など、冷凍食品のいまを知るための情報を解説していきます。
2023年の冷凍食品の年間出荷金額は7,799億円となりました。10年前の2013年と比べておよそ1,000億円伸びています。
特に2021年と2022年で大きな伸びがありましたが、こちらはコロナ禍による特需の影響です。2023年は外出需要も回復している中で、出荷金額が落ちることはありませんでした。
グラフに記載をしていませんが、出荷数量は2023年で前年比96.7%です。出荷数量は前年を下回っていますが、出荷金額が伸びているという状況です。
冷凍食品が人気の理由として、コロナ禍による巣篭もり需要で増えたということも一つ挙げられますが、それだけにはとどまりません。
特においしさ、便利さ、保存期間が長いということが注目を浴びています。
食品を冷凍する技術が進化すると同時に、味も美味しくなりました。また、現代のライフスタイルに適した時短調理をメリットとして感じている人も多くいます。
冷凍のため長期保存もできるので、一度に全てを使い切らなくていいのも魅力的です。
このように、冷凍食品は「味・便利さ・保存性」というコストパフォーマンスに優れているため人気があるのです。
先述してきたように、冷凍技術も進化しています。特に急速冷凍(瞬間冷凍)の技術のおかげで冷凍食品のおいしさは昔より良くなっています。
急速冷凍とは、食品の中にある水分が氷に変化する温度帯を30分という短期間で通過する冷凍方法のことです。
食品には水分が含まれていて、冷凍する際に時間がかかればかかるほど水分が凝固してできる氷結晶も大きくなります。氷結晶が大きくなりすぎると食品の組織を傷つけてしまい、解凍する時に味や栄養が抜けてしまう原因になります。
急速冷凍はこうした冷凍食品が抱えていた問題を解決できるのです。
スーパーマーケットなどの小売店で購入することができる私たちにお馴染みの冷凍食品です。
コロッケや煮物などお弁当に使える惣菜、餃子やシュウマイなど食卓に並べることのできるおかず、チャーハンやパスタといった主食など、生活に便利な食品が揃っています。
他にもスイーツなど、多彩な冷凍食品が増えてきています。最近は冷凍食品の無人販売店もよく見かけるようになり、需要がさらに高まっているのではないでしょうか。
飲食店や福祉給食などで役立つ業務用冷凍食品も人気があります。ちょっとしたおかずや、メインとなる食品まで幅広いラインナップが各メーカーより販売されています。
また、カット済みの冷凍野菜など食品の原料となる冷凍食品もあり、作業を減らして調理することも可能です。
業務用冷凍食品を導入することによって調理時間を短縮することができ、人手不足解消など問題を解決につながります。
急速冷凍の技術が進化し、私たちがよく食べる冷凍食品のおいしさは昔と比べて格段に美味しくなっています。
ただ食品を冷凍した商品ではなく、「こんなものまで冷凍にできるのか」と思わず感嘆するほど味付けにこだわった冷凍食品がここ最近は増えています。
ただ単に調理の手間をなくすのではなく、味が美味しいから食べたいという付加価値を提供する冷凍食品に進化しているのです。
冷凍食品の個食もトレンドです。一つのパッケージにおかずと副菜とご飯が一緒になったワンプレート型の冷凍食品がいま注目されています。
電子レンジで温めてそのまま食事をすることもできますし、お弁当として詰め替えれば持ち運びもできます。
ワンプレート型の冷凍食品は、安くて美味しいというコスパの良さからSNSでも注目を集めていて今後の動向にますます期待できます。
サブスクで冷凍弁当を配送するサービスも人気があり、ヘルシーであることを重視している弁当が特に人気です。
サブスクを利用するということは冷凍食品を食べる機会が増えるため、健康意識の高まりも踏まえ、ヘルシーであることのニーズはかなり高くなっています。
冷凍食品というと健康に悪いのではないかというイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。最近の冷凍食品はそんなイメージも覆してくれます。
スーパーマーケットやドラッグストアなど一般的な小売店で冷凍食品を買えるのはごく当たり前のことです。
しかし、冷凍食品の売り場は確実に変化しています。
品揃えの変化や充実、冷凍食品のニーズに合わせて売り場面積を広げるリニューアルを行うといったように、冷凍食品に力をいれるお店が増えています。
最近は冷凍食品の専門店もよく見かけるようになりました。
大手小売企業のイオンも冷凍食品専門店を一つの業態として展開しています。他にも冷凍餃子や冷凍肉など、様々な冷凍食品の小規模店舗が街中に建っています。
小規模店舗であれば、駐車場の空きスペースなど余っているスペースを有効活用できます。冷凍食品の小規模専門店は、基本的に無人店舗で24時間営業をしています。
欲しい時にいつでも買いに行けるのが強みの一つです。
冷凍食品はECでも購入することができます。モール型ECやネットスーパーはもちろん、冷凍食品専門のECで購入可能です。
また、EC市場において人気があるのはサブスク型の冷凍弁当です。
お店へ買いに行く手間が省ける・解凍するだけで調理ができるという便利さだけでなく、健康面に配慮した栄養配分がされた冷凍弁当が多く、食の課題解決にもなっています。
中部流通では、中国産の冷凍野菜を取り扱っています。
ブロッコリー、ほうれん草、さといも、レンコンなど洗浄・カット済みの野菜で調理の手間を削減することができます。様々な料理の原料にご使用いただけます。
冷凍野菜の導入を検討中の方や、取引先をお探しの方はぜひお気軽にご相談ください。