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売れる食品パッケージデザインにするには?パッケージデザイン制作におけるポイントを解説いたします

作成者: 中部流通|2023.07.01

スーパーマーケットやコンビニで売られているあらゆる食品は、パッケージに包まれています。

パッケージは食品に欠かせないものであり、商品開発の際もパッケージ制作に力を入れるべきです。

この記事では、売れる食品パッケージデザインにとって欠かせないポイントや、パッケージデザイン制作の基礎を解説いたします。

そもそも食品パッケージとは?

パッケージの種類

パッケージには様々な種類があります。

最も一般的なのは、袋・フィルムです。他にも生鮮食品によく使われるトレー、高級な商品やお土産に使われる紙の包装や化粧箱、飲料が入れられているびん・缶・ペットボトルがあります。

紙の包装に飲料を入れると中身は漏れ出てしまい、ペットボトルにお菓子を入れても取り出すことはできません。

さまざまな種類の包装技術があるおかげで、中身に適したパッケージを選ぶことができるのです。

パッケージの役割

食品パッケージには、食品の品質維持・保護という役割があります。中身を汚れや衝撃から守ってくれます。

また、賞味期限を延ばしたり、チャックがついていることにより小分けにして食べることもできます。

もう一つの重要な役割は、情報の伝達です。

パッケージに商品名や原料など商品に関する情報を印刷することによって、消費者に適切な情報を伝えます。

中身を見せることのできる透明な窓をつけたり、シズル写真を載せることで直接商品イメージを伝えるという手段もあります。

パッケージデザインに必要な要素

商品名

商品名は消費者に見えるところに、見やすく表示しましょう。商品の情報を伝えるためにも、商品を認知させるためにも必ず必要です。

訴求文

商品の特徴など、商品に関する情報を表示します。こだわりの原材料や、受賞歴のある賞の名前というように消費者にとってメリットのある情報を表示することが大切です。

シズル写真

食品パッケージに載せる写真はよく「シズル写真」と表現されます。「シズル」とは、「美味しそう」という意味です。つまり「美味しそうに見える写真」です。商品の調理例をデザインに入れることで消費者へダイレクトにイメージを伝えることができます。シズル写真ではなく、中身が見えるような透明の窓をつけて直接中身を見せるという方法もあります。

食品表示

パッケージの裏面を見ると、原材料や内容量、賞味期限など商品に関する大切な情報が記されています。こちらは、食品表示法などの法律によって表示しなければいけないもの、表示してはいけない表現が定められています。アレルギーを持っている消費者もいるため、消費者が正しく食品を選択できるよう間違いがあってはいけません。

レシピ

商品を使って作れるレシピがあると消費者の役に立ちます。また、レシピに掲載してある他の材料も一緒に購入されるチャンスをつくることができます。

JANコード

商品に割り当てられた13桁の数字で表されたコードです。レジでの会計の際はこのコードを読みとることで商品を識別します。JANコードを使用するためにはGS1事業者になる必要があり、そのためにはGS1 Japanという一般財団法人に申請を行いましょう。

食品パッケージデザイン制作前のポイント

パッケージデザイン制作において、事前の打ち合わせはかなり重要です。

事前に決めておいた情報次第で、デザインの出来が左右されるといっても過言ではありません。

商品コンセプトに合ったデザインにする

開発する商品のコンセプトを必ず取り込みましょう。

いくらおしゃれで綺麗なデザインにしたとしても、商品のコンセプトと離れていては売れるパッケージデザインとは言えません。

ターゲットに響くデザインにすることが大切です。

そのためにも、商品コンセプトからデザインに必要な要素を決めていくことが大切です。

商品の特徴や強みを明確にする

パッケージには訴求文を載せると、消費者に商品のことがより伝わりやすくなります。

特徴的な製法や原材料、賞の受賞歴、監修した人の名前などその商品の売りとなるポイントを事前に確認しておきましょう。

ただし食品表示によりNGとされる表現もあるので、法律は事前にしっかり調べておく必要があります。

最近は、QRコードを載せてそのままキャンペーンへ応募できるというようなデジタルを活用した取り組みもあります。

売場に並んだときのイメージをする

商品の姿を単独でイメージするのと、売場で他の商品と一緒に並んだときのデザインの見え方は違います。

隣に並ぶパッケージの色や天井から降ってくる照明の色など環境によって見え方が左右されるからです。

データ上でデザインを確認するのではなく、実際に売場に並んだときのイメージを持つことも大切です。

パッケージデザイン制作のコツ

印刷したとき、表現したい色になるか確認する

デザインはパソコンで制作しますが、パッケージは実物として印刷されます。デジタルと印刷物では色の表現方法が違うということを覚えておきましょう。

デジタルはRGB、印刷物はCMYKという色の掛け合わせで表現されます。簡単に言えば、光によって色を出すかインクによって色を出すかの違いです。

例えば、パソコンで見たときは明るかったのに印刷したら暗い色になってしまったということもあります。

表現したい色を再現するためにも事前に印刷会社としっかり打ち合わせを行い、可能であれば印刷立ち会いも行います。

商品の中身によっても色が左右されることがあるため、中身の色がパッケージの色にどれだけ干渉するか確認しておくことも大切です。

伝えたい情報の優先度を決める

消費者に商品の魅力を伝えようとあれもこれも訴求文を載せていては、見辛くて結局どういう商品なのか分からなくなる可能性があります。

また、食品パッケージ自体もそれほど大きいものではないため表示できる情報にも限度があります。

そのため、伝えたい情報の優先度を決めておくと迷いがなくなります。

商品の情報を伝えるというパッケージの役割を生かすためには、ある程度情報を削るという選択も時には必要なのです。

さいごに

パッケージデザインは商品の売上を左右する大切な要素です。

消費者が思わず手に取りたくなるような食品パッケージデザインには、さまざまな工夫がされています。

パッケージデザイン制作には費用がかかり、効果を数値として実感しにくいという面もありますが、だからといって軽視すべきではありません。

消費者に商品の情報がどう伝わるかはパッケージデザインにかかっているため、デザインを磨き上げて売れるパッケージを制作しましょう。