食品包装は私たちが豊かな食生活をおくるために欠かせない存在です。
食品包装のおかげで生鮮食品の鮮度が保たれ、記載された情報のおかげで適切な買い物をすることができます。
食品包装には様々な種類があり、その中身に合わせて最適なものを選ぶ必要があります。
この記事では生鮮食品の食品包装に焦点を当て、トレンドや役割、種類などを解説いたします。食品包装のことを知り、商品開発に役立てましょう。
食品包装の技術は日々進化しています。
最近はSDGsやエコへの関心度アップもあり、鮮度保持を強化しながらフードロス削減へつながる包装が注目されています。
スキンパック用のフィルムを用いて真空包装することにより商品とトレー、フィルムを密着させます。
日本ではこれから使用量が増えていくであろう包装ですが、ヨーロッパでは一般的な包装となっています。
商品の視認性が向上しドリップの流出も防ぐことができます。最大の特徴として、消費期限がかなり伸びます。
ラップ包装のように中身がずれることもないので商品を立てかけて陳列するなど、今までできなかった陳列方法にすることもできます。
ノントレー包装とは、トレーを使わず袋に商品を入れて販売する包装形態のことを言います。
トレーを使用しないためプラスチック使用量の削減につながります。また、家庭でのゴミ処理が楽になる、冷凍保存もそのまま可能という消費者にとってのメリットもあります。
スキンパックほどではないですが、真空または真空に近い状態でパックするため消費期限の伸びも期待できます。
あわせて読む
『生鮮食品の真空包装で商品構成を拡大して売り場を充実、消費期限の延長で食品ロスを軽減』
トップシール包装とは、ラップやプラスチックのフタに代わってフィルムをトレーに貼り付ける包装のことです。
包装の中はガス置換され、フタはトレーと密着するため食品の保存に適した環境にすることが可能です。
トップシールには印刷もでき、デザイン性を向上させることも可能です。
食品包装の最も大きな役割は、食品の鮮度保持・品質維持です。
中身に適した包装をすることで、賞味期限を長くして劣化を防ぎます。また外部からの汚れも防ぎ、配送時の衝撃からも守ります。
包装にはとても古い歴史があり、食べ物を貯める・運ぶことを始めた時からずっと活用し続けられてきました。
食品を鮮度保持・品質維持するためにはそれほど欠かせない存在なのです。
食品包装のもう一つの大きな役割は、情報伝達です。
商品名や内容量、製造者やアレルギーなど食品に関する情報を表示することで消費者が買い物をするときの判断材料となります。
食品表示法や景品表示法など適切な情報伝達のための法律が定められているため、必ず表示しなければいけない情報もあります。
またシズル写真とも呼ばれますが、中身そのものや中身を使った料理の写真をパッケージに載せて消費者に商品の魅力を伝えることも多いです。
生鮮食品の包装の中では最も一般的です。
基本的にはトレーに中身を載せ、その上からラップをするかフタを被せます。そのため中身が見やすく、人の手で簡単にパック詰めができます。
生鮮食品に使用するトレーはプラスチック素材でできています。硬いプラスチック素材なら柔らかい生鮮食品でも問題なく使用することができます。
ラベルは食品包装において、情報伝達をするという役割を持っています。
商品名や内容量、賞味期限など食品の情報を印字したラベルを包装された商品に貼り付けて販売します。
生鮮食品はグラム単位で販売されることが多く、商品によって内容量も価格も変動します。そのため、トレー一枚ごとにその商品の情報をあらかじめ印字しておくことは不可能です。
家庭でもよく使うラップは食品包装でも、トレーのフタとしてよく使われます。
プラスチックでできた透明で硬いトレー専用のフタもありますが、ラップの方がリーズナブルです。
トレー専用のフタは刺身や高級な肉など付加価値のある商品に用いられます。
トレー以外にも袋やフィルムで食品を包装することも多いです。
特に食品工場で加工されている生鮮食品には袋やフィルムが使われます。
真空包装などノントレー包装に用いられることもあり、食品工場だけでなく小売店でも袋やフィルムに包装するという事例も増えてきています。
食品の鮮度保持や情報伝達に欠かせない食品包装ですが、その目的や役割を損なわずに環境に配慮していく必要もあります。
トレーの可能な範囲の薄肉化によってプラスチック使用量を減らすことができます。袋やフィルムも同様に薄肉化可能です。
また最近はバイオマス原料を多く含んだ包装資材もあるので、そういった環境配慮型の包装を行うという方法もあります。
スキンパックやノントレー包装にすることによってトレーで包装するよりも消費期限を伸ばすことができます。
また、青果物では鮮度保持機能を持ったフィルムも専用に開発されています。それぞれ中身に合わせた加工ができるメーカーも存在し、カット野菜によく使用されています。
カット野菜は工場で加工されてからお店に配送されます。バックヤードでの加工と違いすぐに並べることができないため鮮度保持機能を持った袋やフィルムを使用することでより新鮮な商品を消費者に届けることができます。
食品トレー回収ボックスはスーパーマーケットの入口付近に置いてあります。
使用済みのトレーを入れておくと業者が回収し、リサイクルされるという仕組みになっています。
回収されたトレーはトレーメーカーの工場で再び新たなトレーとして生まれ変わります。
食品包装は生鮮食品の鮮度を保ち、必要な情報を消費者に伝えるという重要な役割を担っています。
また、見栄えを良くして消費者が手に取りやすい商品にするためにも食品包装は欠かせない存在です。
中部流通では、生鮮食品に使用できるトレーやラベル、ラップや袋といった食品包装を取り扱っています。
ぜひお気軽にご相談ください。